【在留ビザ】申請取次とは？在留資格取得のサポートについて解説

この記事は、 在留ビザ について興味がある方へ向けた内容となっております。

行政書士や弁護士などの専門家が、依頼人の書類作成や提出などの手続きを代行する申請取次業務ですが、初めて聞いた方もいらっしゃるかもしれません。今回は、そんな申請取次とはどういうものなのかについてやニーズの有無、また在留ビザの取得を専門家に依頼するメリットを解説します。

申請取次業務とは？

申請取次とは、来日した外国人に必要な入国管理局への各種申請手続きを、専門家が代行する業務です。本来、外国人の方が日本に在留するためのビザ申請や更新などは、ご本人が入国管理局に出向いて行う必要があります。しかし、言葉の壁があったり、平日に時間を確保できなかったりと、多くの方が煩雑さを感じています。

◆申請等取次制度について：出入国在留管理庁HPより

申請等取次制度について | 出入国在留管理庁

また、当該外国人の受入れ先の職員の他、弁護士、ピンクカードを有する行政書士がこの業務を行うのですが、我が国では在留外国人の数は2013年から増加傾向にありますので、入国管理局への申請件数も増加の一途を辿っており、申請取次業務の需要はますます高まっています。

申請取次の需要が今後さらに増えると考えられる主な理由は以下の3点です。

入管法は頻繁に改正され、手続きが複雑化しています。一般の方が正確に理解し、スムーズに申請を行うことは難しくなってきています。専門家によるサポートの必要性は高まるばかりです。

◆在留資格一覧表：出入国在留管理庁HPより

2019年に特定活動の資格が増えるなど、外国人の受入に力を入れている我が国ですが、資格要件に照らしつつ活動資格ごとに異なる必要書類を集めるのは、自力ではかなりの手間になります。そのため、在留ビザの取得は専門家と一緒に取得するケースがほとんどです。

人手不足が深刻な業界を中心に、外国人雇用を積極的に行う企業が増えています。企業にとって、外国人従業員のスムーズな入国・在留手続きは重要な課題であり、申請取次サービスへのニーズは必然的に高まります。

申請書類の作成や入国管理局への出頭は、時間と労力を大きく消耗します。申請取次を利用することで、これらの負担から解放され、本来の業務に集中できるメリットは非常に大きいです。国際業務については、各行政書士のHPでも詳しくまとめられているので興味があればチェック下さい。

◆在留資格申請(ビザ申請)：行政書士法人Miura 公式HP

このように、個人のみならず、企業にとっても申請取次サービスは必要不可欠な存在となりつつあるのです。

申請取次業務を受ける専門家として心得ておきたい注意点をまとめました。以下のリスクを理解し、信頼できる専門家になることが依頼人との不注意な問題を回避するのに効果的です。

知識不足による誤った認識で手続きを進める: 一部の悪質な専門家によるずさんな手続きや、法外な料金請求などのトラブルも報告されています。
情報共有の不足による不利益: 依頼者とのコミュニケーション不足や、必要な情報の共有が正しく行われない場合、申請が遅れたり、不許可になったりする可能性があります。
依頼主から直接依頼を請けることなく業務を実行する: 同業者が請けていた申請取次業務を依頼人の許可を得ずに引き受けるのは違法です。お世話になった先生からの紹介でも、直接依頼人から業務依頼を請けましょう。

また、悪意のない依頼人から虚偽の申請書の作成を依頼されるといった事案も実務上ございます。違法行為に加担してしまわないよう、ヒアリングは入念に依頼人に行いましょう。